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2001. 8. 27記
written 27 August 2001

バーミンガム便り「応募・選考」
From Birmingham --- Application and selection

After spending three years with the University of Tokyo and another three years with Tokyo Electric Power Company, Inc., I had been looking for the next position to work with. Thanks to Dr Goodman who introduced me the vacancy for the TICO (Transport InterChange Optimisation) project in his research group with the University of Birmingham, I applied for the post and was successful in taking it.

One of the most interesting things around this application should be the interview done over the international telephone line. Before the interview I sent a Microsoft PowerPoint presentation data by e-mail; The interview was done using the telephone, looking at the same presentation data on both ends of the line.

僕は、 東京大学と東京電力でそれぞれ3年ずつ、 合計6年間にわたって、 国内で研究業務に従事してきた。 どちらの契約も有期限契約であったから、 2001年3月に終了する東京電力との契約の 「次」 を探す必要があった。 日本の労働法規によれば、 1年より長い期間の有期限労働契約は禁じられているから、 1年の契約を繰り返す脱法行為状態だったわけである。 しかし、 日本でもいよいよ大規模リストラが本格化するようになったから、 こうしたことを脱法行為と批判できたのも懐かしい昔、 という時代に入るのだろう。

ともあれ、 その後について、 かなり前から 「そういうことがあったらよろしくね」 とお願いをしていた、 英国 The University of Birmingham (バーミンガム大学) の Dr. Colin J. Goodman (専門は電気鉄道) に問い合わせをしたところ、 3月スタートの TICO (Transport Interchange Optimisation) プロジェクトで研究員を募集する、 との情報をいただき、 応募したら採用された、 というのが、 今回の採用のいきさつの非常に簡単な要約である。

Dr Goodman は、 僕が東大に勤務していたとき、 東大が招聘し、 僕がお世話をした客員教授でもある。 だから、 「なーんだ、 コネがあったんじゃないか」 といわれれば、 その通り、 というほかない。 大学のポストというのは、 完全に白紙の状態で選考を始めることは、 あのアメリカも含め、 どこの国でもまずないらしい。 これは、 たとえばスポーツ選手の選考と似ている。 ポジションが少なく、 希望者がそれなりに多いことから来る必然なのだろう。 会社が職員を採用するときのように、 ポジションも希望者もたくさんいるような場合の採用とは自ずと異なるわけである。

もちろん、 公正な手続きはきちんと踏まれている。 きちんと公募手続きがなされ、 僕も含めて定められた応募書類を提出し、 選考が行われて採用されている。 だから、 コネがあったから、 という言い訳は必要ないと僕は思っている。 大学側だって、 そんな言い方で非難されるような選考はしていないと胸を張るだろう。

ちなみに、 その公募広告がまず出る場所は、 インターネットのウェブページであった。 応募書類の書式も Microsoft Word 文書ファイルの形式で公開されており、 ダウンロードしてそれをテンプレートにして作成し、 返送すればよい。 PDF でも公開されているから、 これをダウンロード・印刷し、 手書きで応募書類を作成して返送する手もあるようだが、 Word が使えるならその方が楽である。 ただし、 さすがに電子メールで Word ファイルを送り返すことは認められないようだ。

その後、 書類審査が行われた後面接 (interview) が行われたが、 これは Dr Goodman のご提案で国際電話インタビューという形式で行われた。 予め Microsoft PowerPoint のプレゼンテーションデータを日本から電子メールで送信しておく。 インタビュー当日には、 そのデータを日英で同時に眺めつつ、 プレゼンテーションと質疑応答を電話回線経由で行う、 という形をとった。

ちなみに、 英国側からの提案の中には "video conferencing facility" はないか、 というのもあった。 要するにインターネット経由で動画をやりとりしながら面接する、 というものである。 互換性問題が気になって踏み切れなかったが、 これができたならもっと面白い体験ができたに違いない。


高木 亮 / TAKAGI, Ryo webmaster@takagi-ryo.ac
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