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2000. 3. 12. / March 12, 2000

妙典駅にいってきました
Visit to Myoden Station

Last Sunday I visited Myoden station of TRTA Tozai Line, which was newly inaugurated in January this year. It is the 159th station of TRTA, which formerly functioned as a junction for trains going in and out of Gyotoku Depot. In this issue's cover story, I will show photographs taken by the digital camera on the visit, although no photo of Myoden station itself was found.

3月5日に、 ときどき本欄に登場する友人T氏とともに営団地下鉄東西線の妙典駅を訪問した。

行徳検車区 / Gyotoku Depot
▲行徳検車区。
なぜか入出庫線が3線。
Gyotoku Depot.
(大きな画像 / Larger image (JPEG): 74kB)
今年1月に開業した妙典駅は、 営団の159番目の駅になるそうだ。 もともと下妙典信号所といって、 行徳検車区への入出庫線が分岐する場所であった。

第2江戸川橋梁 / Edogawa #2 bg.
▲営団地下鉄東西線・第2江戸川橋梁。
橋長506.4mのワーレントラス主体の橋。 桁は東陽町方から順に、 1 @ 37.0 + 1 @ 57.0 + 5 @ 63.68 + 1 @ 57.0 + 1 @ 37.0, 両端1連が複線下路プレートガーダー、中央7連が複線下路ワーレントラス。
Dai-ni Edogawa Bridge of TRTA Tozai Line.
(大きな画像 / Larger image (JPEG): 888kB)
車庫は地平にあるくせに、 どういうわけか入出庫線が上下線の中間に入り込む変な配線になっており、 信号所の江戸川放水路に近い方には80km/hの制限速度の両開き分岐が置いてあったりする。 このため、 電車通過時は必ず 「揺れますからご注意下さい」 と車掌が放送する地点でもある。 駅を作ることは当初から想定されており、 将来階段が通る場所は高架橋の床が抜いてあったりした。 ところが、 どういうわけか先に南行徳・西葛西の両駅が開業し、 下妙典は旅客駅化されないまま開業から30年を経たのである。

05-026
▲しおみばし。
形式としては上路プレートガーダー。たぶんアーチは飾りだけ。 車庫側から写しているが、 電車から見える方は車庫線にそって長いアプローチが連なり、印象的。
Shiomi Bridge for pedestrians.
(大きな画像 / Larger image (JPEG): 59kB)
工事中は、 普段あまり使われない中線を電車が通過することもあった。 開業当初はロングレールなど使われていなかったこの線も、 本線は少なくともレールの更換が行われて静かになったのだが、 中線には古いレールが残っていたようだ。 このあたりは開業当時、 25メートルのレールの継ぎ目を左右そろえず、 半分の12.5メートルおきに右か左のどちらかの継ぎ目のみ通過するようになっていたため、 電車の音に前後の区間にない特徴があった。 中線では何年も前の音を聞くことができ、 懐かしい思いをした。

☆   ☆   ☆   ☆   ☆

妙典付近の地図 / Myoden map
▲妙典付近の地図(手書き)。
Hand-written map around Myoden Station.
今回はお写真の紹介を主にしようと思ったのだが、 肝心の妙典駅の写真がないのである! なぜか駅のそばの第2江戸川橋梁の写真なんか撮っている。 東西線の東陽町・西船橋間にはたくさんの橋梁があるが、 そのなかで周囲が開放的なこの橋が高木はいちばん気に入っている。 妙典駅ができたのでもうその面影はないけれど、 浦安などがそうとう市街地化した15年くらい前の段階でも、 あたりはハス畑だらけだったのである。 夏になると川面でウィンドサーフィンを楽しむ人もいたりする。 開成中学・高校在籍時代には対岸の堤防上の道路を使ってマラソンをしたりもした。 いまでも快速電車が気持ちよさそうに走る場所である。

今回の駅新設に合わせ、 行徳検車区そばにすてきな公園ができた。 「しおみばし」(潮見橋?) と書かれた橋が入出庫線を乗り越えている。 我々が訪問したのは午前中だったが、 デート中とおぼしいカップルが何組かいたのが印象的だった。

05-026
▲検車区にいた、05系第26編成。
2レベルIGBTインバータ車。車庫外から。
26th trainset of TRTA Series 05 emu.
(大きな画像 / Larger image (JPEG): 893kB)
それはいいのだが、 実は従来この入出庫線は2線だけで、 どちらも図のB線(東陽町方面に抜ける線路) の下をくぐる配線となっていた。 それが、 今回の駅開業に合わせ、 いちばん南側にもう1本入出庫線が追加になったのである。 従って、 妙典駅から西船橋に向かう本線は複線で、 入出庫線の方が線路の数が多いということになったが、 これはどういう意図なのかいまひとつわからない気がする。 あるいは将来の複々線化への布石だったり…はしないかな。

05-026
▲05系第26編成全景。
26th trainset: whole view.
(大きな画像 / Larger image (JPEG): 895kB)
車庫には今年度投入されたばかりの05系の最新バージョンが2編成も置いてあった。 営団としてはIGBTインバータの第2世代にあたる車で、 従来の電車が3レベルだったところ2レベルとし、 素子数を削減したもの。 恐らくはまだ調整が十分でないのだろう。

05-026
▲05系第26編成の先頭部を横から。
26th trainset: side view.
(大きな画像 / Larger image (JPEG): 906kB)
先日南北線で同じ2レベルIGBTインバータを搭載した車両に乗車する機会があったが、 いつも停車までに異様な時間がかかるのである。 一度などホームドアで定まる所定の位置に停車できず、 ATO運転のくせに「停止位置を直します」 をやっていた。 ただ、 これはインバータの問題ではなくてATOの調整の問題なのだろう。 乗り心地は従来のIGBTインバータ車より格段によいように思われた。

05-026
▲従来からある05系。
チョッパ制御の第8編成。 色帯の色がやや薄い。
Older Series 05 trainset.
(大きな画像 / Larger image (JPEG): 67kB)
それにしてもこの05系、 従来のものと顔付きが違う。 そういうのは好みの問題だし、 「見慣れる」 というのもあるとは思うのだが、 何か顔が悪くなったと思うのは高木だけだろうか? でも、 横からみたところは従来の色帯がやや薄い感じだったので、 多少紫がかった濃いめの青を配してカラーリングを引き締めた。 これはこの電車の方が好きである。

営団地下鉄はいま、 日比谷線の脱線事故の件で大揺れだと思う。 しかしこの写真を撮った時点ではそんなことが起きるとは想像だにしていなかった。 新しい駅と新しい電車たちが、 あんな大事故に巻き込まれずに任務を全うしてほしいと願わずにいられない。


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高木 亮 / TAKAGI, Ryo webmaster@takagi-ryo.ac
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