「理科系の男に期待します。」

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• 大田垣晴子画, ダ・ヴィンチ編集部編: 「理科系の男に期待します。」, メディアファクトリー (1996).
  お勧め度（★★）……高木が所有しているのは初版本、1999年8月福岡にて購入。

要するに、 女性に 「理科系の男はいいよ」 とススメている、 というとんでもない本である。 理科系オトコ攻略法、 ニセ理科系オトコの見分け方まで書いてある。

この本によると、 理科系オトコの性質は：

• 論理的である（理屈っぽいところはあるかも）
• 数学に強い（弱くはないと思うけど非常に強くもないぞ）
• 話がつまらない（そんなことはないと思う）
• しつこい（そうかも、でもそうならないよう努力はしてますが）
• オクテである（まだ結婚してないからな〜）
• やたら女性に寛容である（そうでもないような気も）
• 小さな心づかいで超感動する（そうかも）
• 教育したがる（そうかも）
• 感情表現がフラット（そうでもないような気が）
• 行間がよめない（そうかも）

大田垣晴子さんの挿絵が面白い本である。 事実上大田垣さんの画だけ見れば終わってしまう本かも知れない。 まずは表紙カバーに男性が 「さ、 コーヒーが沸いた」 といっている絵があるが、 お湯を沸かすのに使ったのは丸底のフラスコ、 コップのかわりはビーカーであるらしい （沸かすのに使う熱源がアルコールランプなのは定番かもしれない）。

中をのぞくと、 理科系くんのイメージと称して 「血色が悪い」 だの 「ファッション感覚ゼロ」 だの 「専門的で一般の話題がない」 だのとある（p. 64）。 別なページ（p. 78）には4コママンガで次のようなのがある。

1. 男（机に向かい書き物）カリカリ
   女「なに？　計算？」
2. 男「うん、方程式といてるんだけどてごわくって」
   女（紙を覗き込んで記号の多さにびっくり）
3. 男（計算続行、レポート用紙3枚目）カリカリカリカリ
   女（声に出さず）「まだつづくの…？」
4. 男「あ、こうか」カリカリカリ
   女（声に出さず）「たのしい？……んだろうな」

さらに別なページ（p. 160）では、 理科系ダンナとその妻はケンカをしない、 とある。 妻が頭に来たときは 「ふっ」と「無意味なほほえみ」を返せば、 理科系ダンナは 「ううっどういうことだっ！」 と 「不可解な行動にひどく動揺」 するのだそうだ。 この辺までくると、 おいおいほんとかよ、 と思うが…。

まあ面白いし、 女性向けの本だが男性もひまつぶしに読むにはけっこういいかも知れない。 お値段もお手軽な1200円。